桂報告書スライドに以下のようにある。
ChIP-SeqやRNA-Seqなど公開データに関する疑義
3.STAP細胞由来ChIP-Seq(input)サンプルはES細胞129B6F1 ES1とほぼ同一である。
(AC129の件)
㊱桂報告書の結論はAC129-1,2は129B6 F1ES1であるというものである。AC129というのは129/Svマウスであるので毛色は白である。129B6 F1ES1のマウス背景は若山さんのいわゆる「僕のマウス」なので毛色はアグーチである。AC129-1,2は129B6 F1ES1であるという結論はだから誰かが、AC129とラベルされているチューブの中身と129B6 F1ES1とラベルされた中部の中身を同じものにしたということである。つまり毛色が白であるべきチューブの中身をアグーチの毛色の中身に変えたということになる。原因は129/Svを渡したという若山さんの嘘であるか、129/Svを渡されたにも拘わらず小保方さんが129B6 F1ES1を若山さんに返したか、小保方さんは129/Svで酸浴STAP細胞を作ったが第三者がインキュペーターで129B6 F1ES1を仕込んだか、そもそも129/Sv carrying Rosa26-gfpのTCR確認の代わりになる細胞トレース実験が行われていたのを隠して、若山さんが中身を129B6 F1ES1に変えた等々いろいろと考えられるところをどうして、<それを用いたマウスから想定される 129/Sv ホモ接合体では ないことから、実験過程に何らかの間違いがあったと考えられた。(9P) >というあたかも捏造でないような記述になっているのかの説明を願いたい。
これは⑮でも指摘した如く、サンプルの証拠能力に関する検討が全く行われていない落ち度から生じている混乱であるが、その根底には①のFES1を解凍した事実があるならこれは意図的なコンタミであって犯人がいるということになり、事故の可能性を考察の中に残してはいけないということに関して自覚が無いことによって論理が曖昧になっている、もしくは曖昧にされているのである。再考を願う。
㊲桂報告書の細胞リストではこのAC129-1,2と129B6 F1ES1~6が理研と山梨大のどちらにどういう状況で残されていたのかを区別していないが、AC129は理研と山梨大に同一株分け分が両方ともあった。理研側は一枚目のリストにあるが、ここには片山氏の確認がなく、しかも<同ボックス内の保管サンプル(リスト以外)>と書かれている場所にある。MTAの事後締結前後に山梨大からのサンプル移動が無かったかどうかの調査を願いたい。
㊳129B6 F1ES1~6に関しては、理研側にはラベルの記載形式は異なっているが2~6までが存在していて、山梨大には1だけがあった。理研は最初小保方さんが由来不明と答えていた6を2014/6/9に持ち出して解析したがAC129とは一致しなかった。後に山梨大にあった1も加えてすべての細胞を検証した結果遺伝子異常の一致から129B6 F1ES1であると特定した。大変見事な実証であったが、そもそもAC129の中身が入れ替えられていないかどうかの検討もされておらず、加えて、129B6 F1ES1が最終的には若山氏のところにしか存在していなかったという事実を明示せず、論及も一切なされていない。この理由を説明願いたい。
この129B6 F1ES1は、後に若山さんが自分自身一人ですべての作業を行ったと証言していたが、後に事件になった時は小保方さんの指導のもとに作ったと前言を翻しているFLS-T1,T2にも見出された。若山さんの証言か実験ノート記載かは分からないが、両者のリストには2013/2/22樹立開始とある。小保方さんは笹井研で笹井さんの指導の下再提出論文のレター原稿の準備と確認実験をしている最中であるが、この2/22の7日前の2/15前後に小保方さんは恐らくまだ自分が所属している若山研に呼び出されて実技指導を行ったということになる。因みに彼女は3/1付でULRに昇格して若山研から離れたが、部屋の準備の完了する10月まで笹井研に居候することになったので、ここで初めて自分のフリーザーを与えられたと推定される。また、論文の提出は3/10に完了した。
- 2019/05/07(火) 14:07:20|
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